コラム  ---凍結路の危険性と安全走行のポイント



凍結路面や積雪路面は滑りやすく、停止距離が長くなるうえに、ブレーキ操作やハンドル操作時にスリップするおそれがあります。
また、降雪や雪煙で視界も悪くなり危険の発見が遅れます。そこで今回は、凍結路や積雪・降雪路の走行について考えてみましょう。


■凍結路の危険性と安全走行のポイント

★凍結路面は発見が遅れやすい

凍結路面は積雪路面よりも滑りやすく、
ブレーキ操作やハンドル操作のわずかなミスでスリップする危険があります。
しかも、凍結路面は積雪路と違って見分けにくいために発見も遅れがちになり、
スリップして初めて凍結に気づくというケースもあります。
路面の状態によく目を配り、凍結路面を早めに
発見するよう努めましょう。


★こんな場所が凍結しやすい
次の場所は、特に凍結しやすいといわれていますから、
スピードを落とす、前車との車間距離を長くとるなど
慎重な運転を心がけましょう。

  ・橋の上
 ・トンネルの出入口
 ・交差点の手前やカーブの手前などのブレーキをよく踏むところ
 ・切り通し(山や丘陵などの間を切り開いて通した道)
 ・山間部などの日陰になっているところ

また、上記以外の場所でも、気温の下がる深夜から明け方にかけては、
路面が凍結しているおそれがありますから注意しましょう。


★トンネル内でも凍結していることがある

トンネルの中は雨も雪も降らないため、
路面が凍結することはないように思えますが、
走行車両の落とした雪のために路面が
凍結していることがあります。
高速道路や山間部のトンネルを走行するときは、
路面の状態に注意を 払いましょう。
また、トンネルの入口は凍結していなくても
出口は凍結していることがありますから、
その点にも注意が必要です。


■積雪・降雪路の危険性と安全走行のポイント

★降雪時でなくても視界が悪くなることがある

降雪時は、前方の視界が悪くなるだけでなく、サイドミラーやリアウインドーにも
雪が付着するために後方や側方の視界も悪くなります。
こまめにウインドーガラスやミラーの雪を取り除きましょう。
また、雪が降っていない場合でも、周囲に積もっている雪が強風にあおられて
舞い上がり(これを「地吹雪」といいます)、前方の視界がさえぎられたり、
対向してくる大型車が巻き上げる雪煙によって視界がさえぎられることがあります。
地吹雪が予想される場所や、大型車が接近してきたときは、
あらかじめワイパーを作動させるなどして視界の確保に努めましょう。

★路面標示が見えなくなる

積雪路では、センターラインや一時停止線などの
路面標示が見えなくなるだけでなく、
車道と路肩や側溝の見分けもつかなくなります。
そのため特にカーブでは対向車線にはみ出して
対向車と衝突したり、左側に寄り過ぎて側溝に
落ちてしまう危険がありますから、注意しましょう。

★強いブレーキはスリップをまねく

積雪路や降雪路は停止距離が長くなります。
そのため、前方の交差点が赤信号の場合や、
見通しの悪い交差点に接近したときなどに
減速のタイミングが遅れると、
交差点の手前で停止できずに交差点内に進入したり、
信号待ちで停止している車に追突する危険があります。
このようなときに、停止しようとしてブレーキを強く踏むと
スリップをまねく危険がありますから、
赤信号の交差点や「止まれ」の標識のある
交差点に接近するときは、あらかじめ減速して
進行するとともに、ブレーキはソフトに踏み、
徐々に停止するようにしましょう。


<タイヤチェーンの装着は早めに安全な場所で行いましょう>

冬季の走行では、スタッドレスタイヤなどの
冬用タイヤを着用していても、チェーンは必需品です。
車の中に装備されているか、破損していないかなどを必ずチェックしましょう。

また、「チェーン装着」の指示が出されたときや、
対向車がチェーンを装着しているときなどは
早めにチェーンを装着する必要がありますが、
視界の悪い降雪時に路肩に停止して装着作業をすると、
後続車から見落とされる危険がありますから、チェーン脱着場や待避所、
サービスエリアなど安全な場所で作業を行いましょう。