コラム  ---集中豪雨への備え



集中豪雨とは


短期間のうちに狭い範囲に集中して降る大雨のことをいいます。
非常に激しい雨が、何時間も同じ場所に降り続くと
大きな災害となるため、集中豪雨による災害から
身を守ることが大切になってきます。







どのようなときに発生するの?


●日本付近に前線が停滞しているとき(とくに梅雨期の終わり頃)
●台風が日本へ近づいているときや上陸したとき
●大気の不安定な状態が続き、次々と雷雲が発生するとき


集中豪雨が起きると…


●河川が急に増水したり、氾濫したりします。
●土砂崩れやがけ崩れが発生したりします。
●家屋が浸水したり、道路が冠水したりします。
●地下街や地下室へ水が流れ込んだりします。
 *1 時間あたり30mm以上の雨が降ると・・・道路が川のようになります。
 *1 時間あたり50mm以上の雨が降ると・・・水しぶきであたりが見えなくなります。


集中豪雨の予測は?


集中豪雨は、急速に発達する積乱雲により引き起こされます。
このため、雨の降る場所や時間については、下のように、
順次、絞り込んだ予想をしていきます。

●一日くらい前までに集中豪雨の発生する可能性の予想
●数時間〜2時間程度前に集中豪雨の兆しを捉えて、
集中豪雨の発生する場所や時間を絞り込んで予想
●集中豪雨が始まってからは、詳細な豪雨の状況把握と雨量や継続時間の予想

※現状では、集中豪雨の予測技術には限界があるため、
常に最新の気象情報をご利用ください。


■集中豪雨が起きたらあなたは?


集中豪雨が起きたときは、素早く行動することが大切です。
そのためには、日頃からの準備も重要です。
自らの身を守るため、次のようなことを心がけてください。

◆日頃から災害に備えておく

・住んでいる地域では過去に水害や土砂災害の被害があったかどうかを確認しておく。
・いざというときにどのように避難するか、避難場所と避難経路を確認しておく。
(地域の危険度や避難方法は、洪水や土砂災害のハザードマップでわかります。
ハザードマップの作成は全国で進められており、
その所在は国土交通省「ハザードマップポータルサイト」で確認できます。)
・非常時の持ち出し用の荷物を点検しておく。


◆気象情報を入手できるようにしておく

・最新の気象情報をよくチェックしておく。
・大雨警報や洪水警報が発表されたら避難準備をする。
(警報は、テレビ・ラジオの速報、気象庁ホームページ、携帯電話、
防災行政無線からの放送、NTTの177 などから入手できます。)
・さらに、土砂災害警戒情報が発表された場合や、洪水予報の
はん濫警戒情報やはん濫危険情報が発表された場合は、特に気をつけておく。


◆状況に即して適切に避難を行う

・避難勧告や避難指示が発令されていなくても、危険な場所にいる場合、
避難に時間がかかる場合は、早めに自主的に避難する。
・避難にあたっては、高齢者、幼児、障害者などの災害時要援護者に配慮する。
・避難勧告や避難指示が発令されたら速やかに避難する。
(避難勧告や避難指示は、防災行政無線や広報車からの放送、
消防団員・自主防災組織や町内会などから伝えられます。)
・避難にあたっては、大雨が降っていたり、浸水している場合もあるので、慎重に行動する。


防災気象情報と市町村や住民の対応


*数年に一度の猛烈な雨が観測された場合には
「記録的短時間大雨情報」が発表されます。
*土砂災害警戒情報は気象台と都道府県の共同発表です。




出典「集中豪雨への備え(消防庁・国土交通省・気象庁作成)」
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/books/index.html